日本ユニセフ協会は、東京都港区に本部を置く公益財団法人であり、児童の権利に関する条約を規範とする本家のユニセフの活動や思想に則り、発展途上国の援助や児童の福祉増進などのために設立されました。
1949年に設立の起源が存在し、その後本部の移転や財団法人の認定、その他国際的な調和などを図りながら、2011年の4月に内閣府の認定を受けて公益財団法人へと移行してきた経緯があります。
本家のユニセフ自体の活動は何となく理解していても、日本ユニセフ協会の活動を把握している人は少ないです。
そこで、一般的な知識として、基本的なことから把握するようにしましょう。
まず最初に把握しなければならないのは、日本ユニセフ協会はニューヨークに本部が存在する本家のユニセフ、いわゆる国際連合児童基金とは独立した存在であるということです。
その理由は、ユニセフ自体の活動の趣旨が、ユニセフの援助を必要とする発展途上国と直接的に交流、直接的に援助することにあるため、ユニセフの支部は当該発展途上国に直接設立されるからです。
もともと日本も、戦後の焼け野はらから復興する際にユニセフの援助を受けていた過去があり、その時にはユニセフの支部の前身のようなものが存在していました。
その後経済成長が著しくなってくると、ユニセフの援助が必要なくなるため、それと同時に日本にあったユニセフの支部も消滅しています。
ただ、これが現在の日本ユニセフ協会の起源になっているともいえます。
本家のユニセフとの関係性
本家のユニセフとは直接的に関係がなく独立しているといえど、前述した通りユニセフの活動や思想に則って活動しているため、その活動内容や思想も概ね共通しています。
たとえば、児童の飢餓や病気、教育や仕事などに対する援助を行うために寄付金を集めることや、世界の現状を世の中に伝える啓蒙活動を行うことなどが挙げられます。
ホームページから寄付金を提供することができ、寄付金の金額によって実施できる事項の目安が記載されているため、目的や予算に適した寄付を行うことが可能です。
起源から今日に至るまで様々な活動で貢献してきた日本ユニセフ協会は、途中役員の天下り問題や寄付金の使い途の不透明、東日本大震災後に起きた、いわゆる「ユ”偽”フ問題」など、日本国内や世界の国々から批判や疑惑などを受けたこともあります。
そのような不祥事もあって、近年ではホームページなどを確認することで、寄付金の金額や用途が全て記載されるようになりました。
今後は透明性のある活動によって、ますます世界に貢献することが期待されています。
最終更新日 2025年5月20日 by lesmed