「歯科インプラントのメリットとデメリットが知りたい」
「歯が抜けたのでインプラントを検討している」
「インプラントの費用相場はどれぐらい？」
歯科治療のインプラントは、事故や虫歯などなにかの理由で歯を失った場合に人工の器具を顎の骨に埋め込みその上に天然の歯によく似た人工の歯を被せる治療のことです。
インプラントというのはもともと医療器具を人体に埋め込むことの総称であり、英語でimplant、和訳すると植え付ける、移植するという意味になります。
このため心臓に埋め込むペースメーカーや人工関節、美容整形で用いるシリコンなども該当します。
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目次
インプラントが歯科治療のイメージが強い理由
どうして歯科治療のイメージが強いのかというと、他の診療科に比べて用いる頻度が高いためでインプラントといえば歯科治療というのが一般的な認識です。
古くから用いられてきたことが分かっており古代ローマの遺骨からは顎の骨に埋め込まれた鉄製の器具が見つかっており、中南米では貝殻で作られた器具が見つかっています。
これらのことからかなり前から歯科治療に用いられてきたわけですが、現在主流となっているチタンを用いた治療方法は1900年代にスウェーデンの学者によってチタンが骨としっかりと結合すること、チタンが人体へ悪影響を及ぼしにくいことが発見されたことがきっかけです。
現在ではスウェーデンや北欧において一般的な治療方法として広がっており、日本でも次第に普及しつつあります。
インプラントは主に3つのパーツから成り立つ
インプラントは主に3つのパーツから成り立ちます。
まず失った歯があった所の顎の骨に埋め込む人工歯根、その上に取付ける土台、そして歯にあたる人工歯です。
人工歯根として用いられる素材は人体との親和性やアレルギーの少ないチタンやチタン合金が一般的で、1960年代から医療用として幅広く用いられています。
世界で用いられている製品の種類は数多く、国内で販売を認可されたメーカーも複数あります。
ただし信頼と実績を考えた際に使用できる製品は限られており、国内の多くの歯科医によって用いられています。
インプラントのメリット
自分の歯と同じように食べ物を噛むことができる
最大ともいえるメリットは自分の歯と同じように食べ物を噛むことができる点です。
ブリッジの場合は失った歯の両側を削って支えとして、その歯と連結した人工の歯を失った歯の代わりにしますが、物を噛むときに支えになる歯に負担がかかるため荷重がかかりすぎると壊れてしまうことがあります。
入れ歯のように取外しができるわけではないので違和感は少ないですが、トラブルが生じるとブリッジの作り直しが必要になったり、その他の治療法を考える必要が出てきます。
セルフケアが簡単
セルフケアが簡単なこともメリットのひとつです。
治療後は歯科医で定期的にメンテナンスする必要がありますが、普段の手入れは歯磨きだけで良く入れ歯のように洗浄をするといった特別なケアは必要ないです。
丈夫で長持ちすることも特徴だといえます。
人工歯根に用いられるチタンやチタン合金の人体との親和性は優れており、骨としっかりと結合することから咀嚼する力に十分に耐えられます。
このため正しくメンテナンスをおこなっていればかなりの長期間の使用に耐えることができます。
骨が痩せるのを防ぐことができる
また骨が痩せるのを防ぐことができるのもメリットのひとつといえます。
歯を失うと噛む力が骨に伝わらないため次第に骨が吸収され痩せていきます。
ブリッジにしても入れ歯にしてもこの状態は起きるため、それが原因となって周囲の歯に悪影響が及ぶことがあります。
この点、インプラントであれば噛む力が刺激となって伝わるので骨の健康を保つことができます。
見た目を気にする人にとっては天然の歯と変わらないこともメリットです。
口元の印象は外観に大きく影響するため入れ歯の金具が見えたり、色が不自然だと食事や会話のときに気になり人と接するのが億劫になることがあります。
ですが見た目が自然なため人目を気にせず食事や会話を楽しむことができます。
インプラントのデメリット
健康保険が適用されないため治療が高額
ただしどんな治療にもいえるようにデメリットもあります。
まず入れ歯やブリッジのように健康保険が適用されないため治療が高額であることです。
治療にかかる相場は1本あたり40～50万円が平均だとされています。
麻酔をした上で手術が必要になる
入れ歯やブリッジと違い麻酔をした上で手術が必要になることもデメリットとしてあげられます。
全身疾患がある場合は手術ができないこともありますし、手術中に神経が傷ついたり大量出血する可能性が全くないわけではないです。
高血圧や糖尿病などの基礎疾患がある場合は医師と相談して、手術するかどうかを決めることが大切です。
定期的なメンテナンスが必要
また毎日のセルフケアは簡単ですが定期的なメンテナンスが必要なことから、通院し続けなければいけないことも人によってはデメリットといえるかもしれないです。
人工の歯なので虫歯になることはないですが、きちんとメンテナンスしないと歯周病になる可能性があります。
歯周病になると治療は難しくなるので、トラブルを防ぐためもプロによる噛み合わせや骨の状態に関する定期的なチェックとお手入れが必要になります。
まとめ
天然の歯を失っても失う前と同じように食事や会話を楽しむことができるインプラント治療ですが、費用も高額でリスクもあります。
治療のメリットとデメリットを知り、理解した上で治療を受けることが大切です。
最終更新日 2025年5月20日 by lesmed
