初めての健診で妊娠していることが判明すると、妊婦健診が始まります。妊娠初期はまだ流産などのリスクが高いため1~2週間に一度の健診となります。その後は、12週〜23週までは4週間に一度、24周〜35週は2週間に一度、妊娠36週以降の臨月になると1週間に一度通院することになります。予定日を経過すると、週2回になる可能性があります。
もちろん、おなかに痛みや張りがある時や、出血がある時などは、迷わずすぐに受診してください。
妊婦健診の流れ
毎回する検査
○尿検査
診察する前に尿を採ります。
尿検査により尿蛋白や尿糖を調べます。
○体重チェック
痩せ気味の人…9~12kg増
標準の人…7~12kg増
肥満気味の人…5~7kg増
が妊娠中の体重増加の平均となります。体重の増えすぎにはくれぐれも注意しましょう。
○血圧チェック
140/90mmHg以上になると高血圧になります。毎回の血圧測定により妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の発見の遅れを防ぎます。早期発見が何よりも大切です。
○血液検査
血液検査は妊娠初期と後期にトータル2〜3回します。
初期の検査では、血液型や貧血、肝炎、風疹、HIVなどを調べます。
後期には貧血がないかをチェックします。貧血は胎児に悪い影響を与えますし、お産にも良くないため注意が必要です。
○お腹周り、子宮底長の測定(中期以降)
子宮底長とは、子宮(上部)から恥骨(上部)までの長さで、測ることにより羊水の量や、胎児がしっかりと育っているかを知ることができます。
○浮腫のチェック(中期以降)
指で足のすねを押した後のへこみを見て、浮腫をチェックします。
浮腫がある場合は、妊娠中毒症に気を付ける必要があります。
○超音波(エコー)検査
妊婦さんのお腹にプローブを当てて(妊娠初期は膣から)、胎児の様子をモニターで見て、胎盤や胎児の位置、発育の状態、羊水の量などをチェックします。超音波検査をする頻度は産婦人科によって様々です。
○内診(妊娠初期、後期)
内診は妊娠初期と後期にします。初期では子宮と卵巣が正常かを調べ、後期では子宮口の状態を調べます。今は、超音波検査が主流で、初期の内診は少なくなりました。
○外診
外診はだいたい毎回行います。妊婦さんのお腹に触れて、胎児の大きさや位置、胎動の様子、そして子宮の硬さなどをチェックします。
○問診
産婦人科医から体調を崩していないか、妊娠経過に変わりはないかなどを聞かれますので、気になる事があれば伝えておきましょう。
最終更新日 2025年5月20日 by lesmed